2020年2月14日金曜日

YCSJ ジャッジ対応ガイド ― (4)過去の対応事例②

YCSJ ジャッジ対応ガイド ― (4)過去の対応事例②



 注意 


本記事における全ての内容は、全て管理人の経験と独断に基く内容です。
決して公式の見解では無い事をご了承の上ご確認頂く様お願い申し上げます。


過去の対応事例


私が過去対応してきた質問で、押さえておくべき内容を記載致します。
出先で執筆するのが思いの外大変だったので、取り急ぎ間違いやすい問題を重点的に記載しいきます。


Q17.
墓地にカードが存在しない状態で、チェーン2の処理により「オルターガイスト・シルキタス」が墓地へ送られた後、チェーン1の処理で「オルターガイスト」罠カードが墓地へ送られた場合、その一連の効果処理後に「オルターガイスト・シルキタス」の効果を発動できますか?
A17.
「オルターガイスト・シルキタス」が墓地へ送られたタイミングでは墓地に「オルターガイスト」罠カードが存在していないが、「オルターガイスト・シルキタス」の効果を発動するか選ぶ時点=一連の効果の処理後には「オルターガイスト」罠カードが存在している為、発動できる。

インストラクターにとっては「戦華史略-十万之矢」でお馴染みの問題かもしれません。
自身が『召喚・特殊召喚された』『墓地へ送られた』『リリースされた』『破壊された』等が条件となる時は、その条件を満たした瞬間では無く、発動できる様になったタイミングで発動可否の判定を行います。
下記の Q&A が参考になるでしょう。
  1. 「ワンダー・エクシーズ」の効果で「RR-ブレード・バーナー・ファルコン」をエクシーズ召喚した同一チェーン上にて、ライフポイントの差が3000以上になった場合、モンスター効果を発動できますか?
  2. 「融合」の効果によって、「月光彩雛」が融合素材として墓地へ送られた場合、そのモンスター効果を発動し、使用した「融合」を手札に戻せますか?
  3. 自分の墓地に儀式魔法カードが存在しない状態で、「サイバー・チュチュボン」が儀式召喚のためにリリースされた場合、そのモンスター効果を発動できますか?
  4. 「戦華」と名のついたモンスターが1体しか存在しない状態で、2体目のモンスターを特殊召喚する「死者蘇生」にチェーンして、「戦華史略-十万之矢」が破壊された場合、『②』の効果を発動できますか?
  5. 「戦華」と名のついたモンスターが1体しか存在しない状態で、「戦華の孟-曹徳」の『①』のモンスター効果のコストとして、「戦華史略-十万之矢」を墓地へ送った場合、『②』の効果を発動できますか?
また、誘発効果が手札で発動するものの場合には、後から手札に加わったのが明確な場合でも“最初から手札に存在していたかの様に”発動できるので、合わせて覚えておきましょう。
  1. 「強欲な瓶」の発動にチェーンした「サンダー・ブレイク」によってドラゴン族モンスターが破壊され、「強欲な瓶」の効果で「霊廟の守護者」をドローした場合、効果を発動できますか?


Q18.
「サクリファイス・アニマ」の効果にチェーンして発動された「サブテラーの決戦」の効果により、その「サクリファイス・アニマ」のリンク先の「サブテラーマリス・リグリアード」がリバースした場合、一連の効果の処理後に「サブテラーマリス・リグリアード」の効果は発動できますか?
A18.
「サブテラーマリス・リグリアード」の効果を発動できるタイミングで、その「サブテラーマリス・リグリアード」が装備カードとなっており、モンスターカード扱いではなくなっているので発動できない。

「誘発効果の発動の前に非公開情報となった場合は発動できない」と言うルールを把握している方は多いと思いますが、今回の様に『モンスターカードの状態でない場合も発動できない』と言うルールはマイナーなので、誤答しやすい問題です。
(古い例では「死者転生」と「ダンディライオン」や「海皇」モンスターと「転生の予言」等)
しかし、下記の Q&A を知っていれば、難なく回答できるかと思います。
  1. 「DDD怒濤壊薙王カエサル・ラグナロク」の効果にチェーンして特殊召喚された「月華竜 ブラック・ローズ」が装備カードになった場合、効果の処理はどうなりますか?



YCSJ ジャッジガイド ― 前回のお礼と加筆箇所について

YCSJ ジャッジ対応ガイド



 注意 


本記事における全ての内容は、全て管理人の経験と独断に基く内容です。
決して公式の見解では無い事をご了承の上ご確認頂く様お願い申し上げます。


前回の記事に対する反応へのお礼


ご無沙汰しております。管理人です。

前回の YCSJ ジャッジガイドの記事投稿に際して、想像を超えて沢山の皆様のご反応を賜りました。
偏に「遊戯王を取り巻く環境をより良くしていこう」と日夜努力するインストラクターの皆様のお陰であり、心よりお礼申し上げます。
本当にありがとうございます。
インストラクターは制約上、前回の記事を大手を振って拡散する訳にもいかない事もあり、目的とした全てのインストラクターに到達したかは不明ではありますが、一定の成果はあったのではないかと思います。

頂いた反響には賛否両論ございましたので、幾つかこの場でご紹介したいと思います。
(内容は適当に変えております。)


「後 2 日早く読みたかった」
誠に持ってその通りだと思います。
この点については、ただただ私の不徳の致す所です。


「貴重なノウハウ記事だ」
カードやルールの知識ではなく、「ジャッジとしての立ち振る舞い」について言及する記事は少ないので、有用さを見出して頂けたのであれば幸いな限りです。
この点に関しては、インストラクターが立場上この様な活動を制限されている都合、どうしてもレアに映ってしまうのでしょう。

ただ一点、注意して頂きたい事がございます。
それは、我々インストラクターが真に絶対視すべき情報は「公式に公開されている情報(公式のイベントページ・カードデータベース・最新のパーフェクトルールブック等)だけである」と言う点です。
それ以外の情報は、どれだけ有用であったとしても、多くは無価値・良くて参考・下手すれば誤情報と言う点を意識して下さい。
(この文自体も「価値が無い」と言うパラドックスを孕んでしまいますが……)

決して有志がまとめた情報や、OCG 事務局に個別に確認した情報が「信用できない」と言っているのではありません。
しかしながら、遊戯王 OCG インストラクターがジャッジ対応を行う上で、他の有志イベントのジャッジと異なる部分があるとすれば、「知識に責任が伴う」と言う事だと私は思っています。
その為、回答の根拠となる情報は公式が発表している情報のみであり、その他は全て考えを補強したり、ちょっと参照したりする程度の価値にしかならないと考えています。
この部分を誤ると、知らず知らずの内にジャッジとしての軌道がズレていく事があるので、各位留意して頂ければと思います。


その他にも、頂いた内容の中には「ジャッジ」と言う制度そのものに対する否定意見もございました。
ただ、「YCSJ でジャッジ対応するインストラクター向けのガイド記事」と言うテーマから外れてしまいますので、私から申し上げる事は一切ございません。

全ての反響について、この場を借りて重ねてお礼申し上げます。



加筆箇所について


YCSJ 2020 NAGOYA 開催にあたり、以下の部分を加筆・修正致しました。
  1. 「イベントが始まる前に」「イベントが終わった後は」の項目を追加(メンバー編・リーダー編共)
  2. メンバー編に以下の文章を追加
    回答の際、『ご質問の状況の場合には、○○なので△△になります。』と、根拠と結論を回答するとよりベターかと思います。
    (例:”ダメージステップですので、この効果は発動できません。”、”対象のカードを破壊する処理が行えておりませんので、残りの処理も適用されません。”等々)
  3. その他、文意を損なわない範囲での表現の修正
改めて、各記事をご確認頂ければと思います。
  1. YCSJ ジャッジ対応ガイド ― (1)メンバー編
  2. YCSJ ジャッジ対応ガイド ― (2)リーダー編